ダイエット志向が高まる中、低カロリーをうたった食品が相次いで発売されています。
今では、ファミレスのメニューやコンビニの弁当にもカロリーが表示されていて、それを目安に選ぶという人も少なくないのではないでしょうか?
しかし、このカロリー表示、実際より少なく表示されていることが多いという事実をあなたは知ってましたか?
そこで、食品のカロリー表示の実態について紹介したいと思います。
カロリーの測定方法
ファミレスやコンビニ、スーパーなどで売られている食品のカロリーは、実際にひとつひとつ測定しているわけではありません。
そんなことをすれば膨大な時間とコストがかかってしまいます。
そこで、カロリー算出の元になっているのが、文部科学省が作成した「日本食品標準成分表」です。
これを目安にしてカロリー計算を行います。
弁当などの加工食品は、これに油で揚げた場合のカロリーなどを加え、総カロリーを出します。
ただこの方法だと、食材が多い場合は計算がどうしても複雑になってしまいます。
このため、計算する栄養士によってカロリー量が大きく異なってしまうというケースが出てくるのです。
20%までの誤差が認められているカロリー表示
食品のカロリー表示は誤差が認められています。
健康増進法では、カロリー表示は表示されている数値のプラスマイナス20%まで許容されています。
たとえば、800キロカロリーと表示されている弁当が実際は1,000キロカロリーでも問題ないのです。
同じ料理でも食品の産地や季節によってカロリー量が変化してしまうため、誤差が認められているのですが、この規定を逆手にとって過少申告される傾向があるのです。
カロリーを少なく表示した方が売れやすいですからね。
カロリー表示は誤差を超えても罰則なし
プラスマイナス20%までの誤差が認められているカロリー表示ですが、許容値を超えても罰則はありません。
800キロカロリーと表示されている実際は800キロカロリーある弁当を400キロカロリーと表示して販売しても罰せられないのです。
カロリー表示は販売者に委ねられていて、消費者庁などが調べることはありません。
情報提供がない限りその数値が正確であるかないかの調査は行わないのです。
実際、過去にはこんなことも起きています。
某大手ファミレスチェーンの宅配サービスメニューで、253キロカロリーと表示されたポテトフライを食べた糖尿病患者が体調を崩すという事故が発生しました。
原因を調べたところ、ポテトフライのカロリーは表示値の2倍以上の645キロカロリーであったことがわかったのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
食品のカロリー表示がかなりアバウトである事がわかって頂けたと思います。
20%もの誤差が認められているうえに、許容範囲を超えても罰則はありません。
また、食品は調理方法などによってもかなりカロリーは違ってきます。
ファミレスやコンビニ、スーパーなどのカロリー表示はあくまでも目安と考えて、鵜呑みにしないようにしましょう。