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「使う」と「遣う」の日本語の言葉の違いをわかりやすく解説します

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「使う」と「遣う」
使い分けが難しい言葉ですが、今回は、この二つの言葉の違いを解説していきます。

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「つかう」の漢字の使い分け

「つかう」の漢字の使い分けは、『新聞用語集』によると、

(A)「使い・使う」=「一般用語・主として動詞形」
上目を使う、お使いに行く、仮名を使う、漢字を使う、現地の言葉を使う、心を使う、子どもの使い、声色を使う、大金を使う、使い切れぬほどの金額、使い込みが発覚、使い捨て、使い手、使い道、使い分け、道具を使う、道路建設に使う予算、人形を使う(人形浄瑠璃では「人形を遣う」)、人使いが荒い。

(B)「遣い・遣う」=「限定用語・主として名詞形」
息遣い、上目遣い、仮名遣い、心遣い、小遣い銭、言葉遣い、人形遣い、筆遣い、無駄遣い、文字遣い、両刀遣い
<注>「剣術使い」「忍術使い」「魔法使い」「猛獣使い」は慣用として「使」。

となっています。

人や物など主に「~をつかう」は「使」、また、気・心・金・筆・言葉など主に「~づかい」は「遣」がつかわれるようです。

「動詞形」は「使う」、「名詞形」は「遣い」

しかし、「お金の場合には『遣う』」ということではなく、「動詞形」なら「使う」、「名詞形」なら「遣い」というのを、原則として覚えておくといいのかもしれません。

多くの辞典で「筆づかい」は「遣」の一方で、絵の具などの「色づかい」は「使」となっています。
理由は定かでありませんが、このように紛らわしいものや、迷ったときはひらがな書きにするようです。

つまり「気遣い」「無駄遣い」「上目遣い」などの名詞は「遣」だし、複合語「気遣う」も「遣」だけれども、「○○をつかう」という独立した動詞になったら「使」だということです。

「気をつかう」の場合は「使う」が正しいということになります。

しかし、「気を使う」と「気遣う」とはまたニュアンスが違います。
広辞苑では下のようにかなり違う意味が記されています。

「気を使う」=周囲の人や物事に、細かく心づかいをする。
「気遣う」=あれこれと心配する。心もとなく思う。懸念する。

「気を使う」は(義務やマナーなど)配慮・計算のニュアンスで、使った後は疲れるもの。
反して「気遣う」は真心から出たもので心配(心配り)のニュアンス、後で疲れるものではない、といった意見も見かけられました。

「使う」は使用する。
「遣う」は派遣する。

「気を使う」は、気持ちを使用すること。
「気を遣う」は、気持ちを相手に遣えること。

誰かの機嫌を取る時は「気を使う」。
人間関係の環境整備が根底になっているのが、「気使い」の方のような気がします。

それに対して「気遣い」とは、愛情が付随した「思いやり」なのではないでしょうか。

「気使い」は必ずしも思いやりが根底にあるとは限りません。
でも「気遣い」は、自分よりも相手に心を寄り添わせる優しさから起つものです。

気を『使う』と気を『遣う』の違い

気を『使う』は
『気(エネルギー)を消費する(使う)こと』

気を『遣う』は
『気(エネルギー)を有効に役立たせる(遣う)こと』

持ちつ持たれつの有意義な人間関係を築くことに大切なのは、気を『遣う』のようです。

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