大リーグで二刀流として大活躍するエンゼルスの大谷選手。
打撃もさることながら、やはり圧巻なのはピッチングです。
160キロを超えるストレートは観ていてスカッとしますよね。
そんな大谷投手のもうひとつの武器がスプリットボール。
ヤンキースの田中投手もスプリットが決め球です。
スプリットボールは打者の手元で落ちる球ですが、フォークボールと何が違うのか?
そこで、その違いを調べてみたので、わかりやすく解説したいと思います。
フォークボールとは?
フォークボールはボールを人差し指と中指で挟む格好が食事に使うフォークに似ていることから付いた名前です。
フォークボールは1919年頃バレット・ジョー・ブッシュが編み出したもの。
その後。1950年代から1960年代にかけて活躍したロイ・フェイスが有名にしたと言われています。
日本では、古くは中日の杉下茂、村山実、村田兆治、佐々木主浩などの名投手がフォークボールの使い手として大活躍しました。
フォークボールは魔球とも呼ばれ、松井秀喜は佐々木のフォークはボールが消えるような錯覚を覚えたと語っています。
実は、このフォークボールという言い方は日本だけです。
アメリカではスプリットボールと呼ばれます。
スプリットボールとは?
スプリットボールの正式名はスプリットフィンガー・ファストボール(split-finger fastball)。
頭文字をとってSFFとも呼ばれます。
スプリットが日本に初めてお目見えしたのは1988年の日米野球。
ドジャースのハーシュハイザ―投手が決め球として使いました。
以下は、その時の動画です。
フォークとスプリットの違い
大リーグでは、フォークという呼び方はなく、スプリッター(splitter)としてまとめて扱われます。
しかし、球そのものには違いがあります。
・フォークボール→落差が大きい
・スプリットボール→落差が少ない
スプリットは落差の少ないフォークのこと。
大きく落ちるフォークに比べ、速くて鋭く落ちるのがスプリットです。
ちなみに、フォークとスプリットは握りが違います。
フォークは大きく挟むように握ります。
無回転でナックルボールのように変化し、空振りを狙うボール。
スプリットは速球に近い握りをします。
鋭く落ち、ゴロを打たせるボール。
これが基本的なフォークとスプリットの違いです。
大谷投手のスプリットの凄さ
大リーグで大谷投手が絶賛される理由の一つはスプリットボールの威力です。
彼のスプリットの平均球速は144キロ近く出ているのです。
大リーグの先発投手の中で大谷より速いスプリットを上げる投手はいないと言われています。
大谷投手はスライダーも賞賛されていますが、スプリットとの違いも簡単に説明しておきます。
・スプリットは下に落ちる球
・スライダーは左に曲がる球(右投手)
ちなみに、ツーシームは、ほとんどストレートで、ほんの少しだけ曲がる球を言います。
まとめ
いかがでしたか。
フォークボールとスプリットボールは日米で呼び方が違うだけで同じものです。
どちらも縦に落ちる変化球ですが、判別基準はあいまいなようです。
大リーグの打者は縦に変化っするボールが苦手だと言われます。
手先が器用な日本人投手はフォークを得意するため、大リーグで成功する例が多いのでしょう。