ロシアで2018年6月に開かれるサッカーのワールドカップ。
サッカーは世界で最も人気があるスポーツです。
ところで、このサッカーですが、こんな疑問はありませんか?
それはサッカーとフットボールの違いは何?
というものです。
日本ではサッカーと呼びますが、イギリスなどはフットボールと呼びます。
なぜ2つの呼び方があるのか?
そこで、歴史を振り返りながら、サッカーとフットボールの違いをわかりやすく解説したいと思います。
サッカーという名前の由来
サッカーはもともとは「アソシエーション・フットボール(association football)」と呼ばれていました。
アソシエーションは協会で、協会式フットボールという意味になります。
協会式フットボールがサッカーと呼ばれるようになったのは、「association」の「soc」をとって、「c」を重ねて、人を意味する「er」をつけたことから俗語で「soccer(サッカー)」となりました。
フットボールの歴史
フットボールというと、日本人はアメリカンフットボールをイメージしますよね?
実は、サッカーとアメリカンフットボールはどちらも19世紀初頭のイギリスの学校で人気のあったスポーツから派生したものです。
いずれも敵陣に攻め込み、ボールを最終ラインに入れることですが、ルールは地域によってまちまちでした。
最終的にはイギリスで標準ルールとして定着したものが「アソシエーション・フットボール」、つまりサッカーなのです。
一方、大西洋を渡ってアメリカで広まり、独自のルールを築いていったのが、アメリカンフットボールです。
ちなみに、ラグビーもイギリスで発祥したフットボールの一種で、もともとはラグビーフットボールと呼ばれていました。
ルールがまちまちだったフットボールの中には「手を使っていい」ものがあり、これが現在のラグビーとなりました。
一方、アメリカに渡ったラグビーは、現在のアメリカンフットボールになったのです。
アメリカがサッカーと呼ぶのは、アメフトと区別する必要があったからだと言われています。
サッカーとフットボール、国による呼び方は?
サッカーとフットボールの呼び方を国でみてみると、以下のようになります。
サッカーと呼ぶ国
アメリカ
カナダ
オーストラリア
ニュージーランド
日本
韓国
南アフリカ
フットボールと呼ぶ国
イギリス
フランス
ドイツ
スペイン
ポルトガル
ブラジル
アルゼンチン
こうしてみると、強豪国ほどフットボールと呼んでいることがわかりますね。
数的にみても、フットボールと呼ぶ国は少数派です。
日本がサッカーと呼ぶ理由
日本はなぜフットボールではなく、サッカーと呼ぶのか?
それは、アメリカの影響を受けているからという説が有力です。
戦後日本にやってきたアメリカ人体育教師が日本人にサッカーを教えたというのも、サッカーと呼ばれる理由になったとも言われています。
ちなみに、面白いのは協会の表記。
日本語表記では「日本サッカー協会」とサッカーという言葉を使用していますが、英語表記では、「Japan Football Association」とフットボールを使っています。
世界的基準ではフットボールということなんでしょうね。
まとめ
ということで、サッカーとフットボールの違いを解説しましたが、現代においては、呼び方が異なるだけ。
国際ルールも統一されていて、競技的には全く同じものです。
とはいえ、サッカー強豪国はフットボールと呼ぶ傾向があるということを知ると、フットボールの方が何か進んでいるような気もしますね。
現在は予選リーグを突破するのがやっとの実力の日本。
女子は優勝経験がありますが、男子が世界の頂点に立つにはまだまだ時間がかかりそうですね。