お祝いやお見舞いなど、様々な場面で登場する熨斗(のし)。
。
あなたは名前の書き方で悩んだことがありませんか?
「熨斗に書くのは自分の名前?相手の名前?」
「熨斗のどの場所に名前を書くのが正しい?」
今回はそんな熨斗(のし)に関する疑問についてわかりやすく解説したいと思います。
目次
熨斗(のし)とは?
熨斗というと、冠婚葬祭などで使う名前を書いた紙に飾り紐を付けたもの。
そう思っている人は多いのではないでしょうか?
デパートなどで、「熨斗はお付けしますか?」と聞かれたりしますね。
しかし、実は、それは間違いです。
熨斗は右上についている小さな飾りのことをいいます。
そう、熨斗とは飾りのことだけを指すのです。
この熨斗の下には、紐や紐のデザインが就いていますが、これは水引と呼びます。
そして、紙の袋と全部あわせたものを「熨斗紙(のしがみ)」と呼ぶのが正しいのです。
水引は2種類ある
ご存知かもしれませんが、水引には2種類あります。
結び目が違いますね。
なぜだか知ってますか?
左はほどけないようになっています。
一方、右は蝶結びになっていて、簡単にほどけます。
左の水引は、「一度結んだらほどけない」ことから、一度きりのお祝いに使われます。
代表的なのは、結婚祝いや結婚内祝いなどの婚礼関係です。
右の水引は、「何度も結び直せる」ことから、何度あっても喜ばしいことに使われます。
たとえば、新築祝いや出産祝い、各種お礼などです。
表書き(おもてがき)の書き方
表書きは熨斗紙の上段(水引の上)には贈る目的を書きます。
「出産御祝」
「入学御祝」
「結婚御祝」
「新築御祝」
などと書きます。
熨斗紙の名前の書き方
次に、名前の書き方ですが、書くのは贈り主の名前です。
相手の名前を入れるのは間違いです。
場所は水引の下です。
1人の場合
真ん中に自分の名前を書きます。
連名の場合
右が上位となり、年齢や職位などが上の人を右から順に書いていきます。
夫婦など男女連名の場合は、男性が右、女性は左です。
友だちや同僚など特に順位がない場合は、五十音順に書きます。
ただし、連名で名前を書くのは、3名までです。
4名以上になる場合は代表者の名前のみを書いて、左側に「○○部一同」「有志一同」などと書くのが一般的です。
名前を書くときの注意点
名前を書くときは、水引や熨斗に文字がかからないようにします。
そして名前は、上段の表書きよりも小さな字で書くようにしてください。
内熨斗(うちのし)と外熨斗(そとのし)の違い
内熨斗(うちのし)
内熨斗(うちのし)は祝いの品に直接熨斗紙をかけ、その上に包装紙を付ける方法です。
「贈る」という行為を控えめに表現したいときは、内熨斗が適しているとされています。
また郵送の場合には、熨斗紙が汚れたり傷つく心配があるため、内熨斗が適しています。
外熨斗(そとのし)
外熨斗(そとのし)は、祝いの品を包装した上に熨斗紙を付ける方法です。
結婚祝いなど大々的な祝いごとでたくさんのお祝いが集まるときは誰から来たものかすぐにわかるようにするため、外熨斗が適しています。
また、祝いの品を直接手渡しする時も贈る目的がわかりやすいように、外熨斗することが多いようです。
熨斗を付けてはいけない場合
贈り物には熨斗を付けてはいけないものがあります。
たとえば、生ものを贈る場合は熨斗は付けません。
熨斗(のし)は、そもそもアワビが由来であるため、生ものの代用になるからです。
また、仏前への供え物も熨斗は付けません。
生ものは仏前へお供えしないからです。
熨斗は基本的にお祝いごとに使います。
そのため、弔事があった家に贈る時に熨斗を付けるのは失礼にあたりNGです。
そんな時は熨斗や水引のない無地の熨斗紙を使いましょう。
自分が喪中の時も同様に無地の熨斗紙を使うようにしてください。
また、お世話になったからといって故人向けにはお中元やお歳暮を贈りません。
こちらもあわせて気をつけましょう。
まとめ
いかがでしたか?
熨斗と言っても様々な種類や正しい使い方がある事がわかっていただけたと思います。
お祝いの品は相手にお祝いの気持ちや日頃の感謝を伝えるものです。
せっかく贈ったのにマナー違反になっては元も子もありません。
正しいマナーや注意点をしっかりと知り、相手に失礼にならないようにしたいものですね。