高額な返礼品が大きな話題となったふるさと納税。
総務省が発表した平成28年度のデータでは「ふるさと納税」の総額は約1652億円。
前年の388億円と比較すると、4倍以上という驚異的な伸び率となっています。
これは多くの人が「ふるさと納税をすれば得する」という事実を知ったことが最大の理由だと考えられます。
しかし、実際やるとなると、どうしたらいいのか?戸惑う人も多いのではないでしょうか?
そこで、ふるさと納税はやってみたいという初心者のために、その仕組みを簡単にわかりやすくまとめてみました。
目次
ふるさと納税とは?
ふるさと納税制度が始まったのは、平成20年からです。
ふるさと納税とは、厳密には納税ではなく、地方自治体に対する寄附金のことを言います。
仕組みは自分が住んでいる自治体に納付していた住民税を故郷の自治体に納付することで、住民税が控除されて安くなるというものです。
当初は、自分の生まれ育った故郷に税金を納め、地方の活性化を図るという意味合いが強いものでした。
それが大きく変わったのが、平成27年(2015年)以降の改正です。
・控除額が2倍に増えた
・特産品がもらえる自治体が増えた
・確定申告(5自治体以内)が不要になった
では、より具体的にわかりやすく解説したいと思います。
所得税・住民税が安くなる
ふるさと納税をすると、寄附金額の2,000円を超える部分については所得税・個人住民税から全額が還付・控除されます。
※但し、所得額や家族構成等により控除額の上限あり
たとえば、あなたがある自治体に5万円の寄附をします。
すると、所得税と個人住民税が合わせて48,000円控除されるのです。
仕組みとしては、本来納めるはずだった現住所の自治体への住民税を他の自治体に納めるのと同じことになります。
地域の特産品が貰える
今はほとんどの自治体がふるさと納税をすると、その地域の特産品を返礼品として送ってくれます。
例えば、岡山県吉備中央町ではふるさと納税で1万円を寄附をすると、コシヒカリ20kgを返礼品としてもらえます。
つまり、たった2000円負担するだけで、20kgのコシヒカリを手に入れることができるわけです。
他にも・・・
・兵庫県美方郡香美町
1万円の寄付で但馬牛スライスが500g(市場価格約5000円)
・宮崎県綾町
2万円の寄附で「太陽のたまご(マンゴー)」(市場価格約7000円)2玉
・静岡県賀茂郡西伊豆町
3万円の寄附で活き伊勢エビか獲れたてアワビ(市場価値約1.5万円)
<注>上記の返礼品は2017年10月26日執筆時点での情報です。
ふるさと納税の確定申告が不要!
以前は寄附したあとに自分で確定申告をしないと、還付金や控除を受けることができませんでした。
しかし、平成27年4月1日以降、ふるさと納税の寄付先が5箇所であれば確定申告不要になりました。
これによって面倒な手続きをしないで、ふるさと納税を行えるようになったのです。
ふるさと納税の特産品の見つけ方
ふるさと納税で受け取れる特産品の情報は、ネットで簡単に調べられます。
ふるさとチョイス
同サイトには、最新の特産品情報が数多く掲載されていて、検索機能も充実しています。
人気ランキングや期間限定品などから探すこともできます。
さとふる
人気名産品が豊富で、グルメ志向の人にはおすすめです。
サイトも非常に見やすくて、返礼品を探しやすいのが特長です。
さとふるのふるさと納税 総合人気ランキング
さとふるで人気のグルメ品(2017年10月26日執筆時点)を紹介すると・・・
1位 佐賀牛 切り落とし1Kg 佐賀県嬉野市 寄付金額 10,000円
2位 北海道産 いくら醤油漬け 500g 北海道森町 寄付金額 10,000円
3位 特盛り九州産豚切落し4kg 福岡県上毛町 寄付金額 10,000円
4位【創業60年】老舗肉屋の特上ハンバーグ10個 佐賀県唐津市 寄付金額 10,000円
5位【厳選三特品】北海道近海産毛ガニ 北海道八雲町 寄付金額 10,000円
いずれも寄付金額は10,000円ですが、実質2000円で上記のグルメ品が手に入る訳ですから、人気になるのも頷けますね。
ちなみに、これらのふるさと納税サイトは手続きも簡単で、寄付金はクレジットカードで支払えます。
わからないことがあれば、すぐに質問に答えてもらえ、使い勝手はとても良いです。
ふるさと納税の注意点
お得な返礼品がもらえるなど、特典満載のふるさと納税ですが、いくつか注意点もあります。
収入のない人はふるさと納税しても意味がない
まずひとつめは収入がない人は恩恵を受けられないことです。
ふるさと納税は「寄附した金額が所得税や住民税から控除される制度です。
そのため、専業主婦など無収入の人がふるさと納税をしても恩恵はありません。
返礼品は原則1年に1回しかもらえない
ほとんどの自治体は返礼品は1年に1回だけです。
たとえば1万円の寄附で3000円相当のグルメ品がもらえる自治体があったとして、年に3回、合計3万円の寄附をしたとしてももらえるのは初回だけです。
ちなみに、一部の自治体では、複数回の寄付ごとに返礼品を贈る所もあるようです。
これらの情報はふるさと納税サイトで入手してください。
住民税控除は現金で還付されるわけではない
ふるさと納税で控除される金額は現金では戻ってきません。
所得税控除の場合は条件が合えば、現金で還付されますが、住民税は翌年度の金額から差し引かれる形で戻ってきます。
たとえば、前年に5万円のふるさと納税をしたとすると、2000円を引いた48000円分、月にして4000円住民税が安くなるという訳です。
まとめ
ということで、ふるさと納税について解説しましたが、結論から言うと、やらなきゃ損!です。
最近は通販で地方の特産グルメ品を買う人が増えていますが、ふるさと納税のシステムを利用した方が断然安く買える場合が多いです。
地方の活性化に役立てて、寄付金も1万円程度から始められるので、ぜひふるさと納税をやったことがないというあなたもぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?