春を感じさせてくれる食べ物と言えば、桜餅です。
味だけでなく、見た目も和菓子特有の風情があっていいですよね。
ところで、そんな桜餅ですが、関東風と関西風があるのを知ってました?
そこで、関東風と関西風の桜餅の違いを調べてみたので、ご紹介したいと思います。
目次
桜餅の歴史と由来
桜餅はその名の通り、桜の葉で餅を包んだ和菓子です。
実は、この桜餅には2種類あります。
長命寺餅
関東で作られている桜餅の別名。
江戸時代に長命寺というお寺の門前で売られたことから、長命寺餅とも呼ばれます。
東京の隅田区向島には餅の名前由来となった長命寺があります。
道明寺餅
関西以西で作られている桜餅の別名。
大阪の道明寺というお寺で作られた道明寺粉を原料としていることから、道明寺餅とも呼ばれます。
大阪府藤井寺市には道明寺粉の由来となった道明寺があります。
関東風と関西風の桜餅の違い
ということで、関東と関西の桜餅の違いは長命寺餅と道明寺餅の違いということになります。
もともと和菓子は京で誕生しました。その後、江戸に伝わりました。
桜餅には京の和菓子の流れをくんだものと、江戸の町人によって新しく作られたものがあり、これが長命寺餅ということになります。
全国的にみると、道明寺餅の桜餅の方が一般的です。
ただし、桜餅という名称で言うと、長命寺餅が元祖とも言われています。
長命寺餅と道明寺餅のそれぞれの特長
では、長命寺餅と道明寺餅の特長をみていきましょう。
長命寺餅の特長
・画像出典元:ウィキペディア
・桜の葉は1〜3枚使用
・皮を焼いた餅生地
・皮は基本的に二つ折り
・漉し餡を使用
道明寺餅の特長
・画像出典元:ウィキペディア
・桜の葉は1〜2枚使用
・餅は扁平した玉のような形
・弾力と粘りがある
・道明寺粉を使用した餅に餡を詰める
見た目と食感の違いで言うと、長命寺餅はクレープのような感じで、道明寺餅はブツブツとした歯ごたえがある感じですね。
関東風と関西風の桜餅の分布と境界線
長命寺餅と道明寺餅の分布を見てみると・・・
長命寺餅の分布
関東甲信地方、東北地方の一部、静岡県、長野県あたりまで。
道明寺餅の分布
道明寺餅の分布は全国に及んでいます。
近畿地方、北陸地方、中国地方、四国地方、九州地方の西日本一帯。
その他にも、北海道、東北地方も含まれます。
ちなみに、関東風の長命寺餅の東西境界線は静岡県あたりになるという説が有力です。
まとめ
ということで、関東風と関西風の桜餅の違いについてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
関東では、桜餅と言えば、長命寺餅のことで、道明寺餅とは区別されています。
一方、関西はそもそも長命寺と道明寺の区別ないため、桜餅と言えば、すべて道明寺餅のようです。
あなたはどちらの桜餅がお好きですか?