お通夜や告別式に出たときに、
一番気を遣うのは、遺族にかける言葉です。
相手の悲しみを考えると、失礼のない言葉使いをしたいものです。
そんな葬儀の場で、必ず使われるのが、
「ご愁傷様でした」
「お悔やみ申し上げます」
という2つの言葉です。
そもそも、「ご愁傷様でした」と「お悔やみ申し上げます」には、
どんな違いがあるのか?どう使い分ければいいのか?
そんな疑問を抱く人も少なくないのでは?
そこで、その違いと正しい使い分け方をご紹介したいと思います。
「ご愁傷様でした」の意味は?
「愁傷」は「嘆き悲しむ」という意味です。
人が亡くなった時のお悔みのあいさつを言います。
したがって、「ご愁傷様」は不幸のあった人に
「お気の毒さまです」という意味合いで使います。
「お悔やみ申し上げます」の意味は?
「お悔やみ」は人の死を悲しみ弔うという意味。
遺族に対して、述べる言葉です。
「お悔やみ申し上げます」という言葉が転じたものが、
「ご愁傷様」となります。
「ご愁傷様でした」「お悔やみ申し上げます」の使い分け方
「ご愁傷様でした」と「お悔やみ申し上げます」は、
葬儀の場でどちらを使ってもかまいません。
また、「ご愁傷様でした。お悔やみ申し上げます」と、
両方使うのもOKです。
ちなみに、
「お悔やみ申し上げます」は弔電、遺族との会話のいずれでも
使えますが、「ご愁傷様でございます」は遺族との会話でのみ使います。
葬儀で使ってはいけない言葉
亡くなった人を悼むときに使う言葉に、
「ご冥福をお祈りします」というのがあります。
これは弔電であればいいのですが、
直接に遺族に言うのは、NGです。
「ご冥福をお祈りします」は故人への言葉で、
ご冥福を遺族に祈るものではないのです。
こういう時は、「ご愁傷様でございます」を使いましょう。
また、葬儀の場では、「重ね重ね」「くれぐれも」
といった重ね言葉も使わないようにしましょう。
不幸が続く印象を与えかねないからです。
そして、「頑張ってください」という勇気づけるような言葉も
遺族の負担になるので、使うのは避けましょう。