汗は主に暑い時に出てきます。
汗をかくことで体温を調節しているからです。
また、それ以外では「冷や汗」が出ることもあります。
冷や汗は主に、緊張している時や強いストレスを感じた時、
何かに驚いたときなどに神経伝達物質が脳に伝わることで反射的に出てくるもので、
誰でも経験していることかと思います。
しかし、そんな冷や汗の中には、気を付けた方がいいケースも潜んでいるのです。
普通の冷や汗とは違って精神的な要因とは関係なく、
何か重大な病気と関係していることがあるんです。
・低血糖
血糖値が下がってくると、血糖値を上げようとして神経伝達物質が行き渡ります。
このとき、神経の働きによって冷や汗が出てくることがあります。
低血糖であるときには、冷や汗が出てくるほかに、顔色が悪くなる、
手が震える、動悸が激しくなる、異様な空腹感などが感じられるので要注意です。
低血糖状態が続くと、昏睡状態に陥る場合もあるので軽視してはいけません。
・メニエール病
耳の奥、内耳の部分で起こっている疾患で、めまいや耳鳴り、
難聴などの症状が現れます。
そのほかに、自立神経のはたらきが悪くなるために、
神経の伝達が上手くいかずに冷や汗が出てくるのです。
酷くなると脈が速くなったり、嘔吐などの症状が現れるため
すみやかに医師に診てもらう方が賢明です。
・心筋梗塞
心臓の血管が詰まる、心臓の機能がはたらかなくなるなどによって、
いつも以上に血管が収縮し、汗腺の収縮も強くなります。
その結果冷や汗が出てきてしまいます。
胸の痛みや呼吸困難、吐き気が同時に起こったら
心臓に問題があるかもしれないので、気を付けなければなりません。
・精神的な疾患
パニック障害、不安障害など、神経伝達に問題がある場合や、
精神的な疾患を患っていると、神経の伝達がうまくいかずに
冷や汗が出てくることがあります。
身体的な症状が目立たないのに冷や汗が止まらないなど、
他に重大な症状が無い時には、精神面での症状に目を向けてみてください。
・痛みを感じる時
腹痛、頭痛、下痢、嘔吐などが起こるとき、反射的に冷や汗が出てきます。
これは冷や汗が何かのサインとなっているわけではなく、
冷や汗が出るほど神経が過敏になり、強い痛みや刺激を感じている証拠です。
そのためできるだけ早く病院で原因をつきとめてもらい、
隠れている病気がないかどうかを調べてもらいましょう。
基本的には冷や汗は、自律神経のはたらきによって
誰でも自然と出てくるものですが、このように病気が潜んでいるケースも多々あります。
普通ではない出方、他にも気になる症状があるという時には、
甘く見ていてはいけません。
気になることがあれば速やかに病院を受診して、
大きな病気を見逃さないようにしたいですね。