生活保護という言葉を、テレビなどでもよく聞きますが、
実際に受けるとなるとおのような条件が必要なのでしょうか。
生活保護についてまとめてみました。
生活保護を受ける条件とは?
まず、生活保護を受ける条件です。
・身内、親類からの援助を受けられない(親類がいない)
自分と生計を共にしている家族や親類がいたり、
自分が働けなくてもその人が働ける場合は、生活保護の対象にはなりません。
申し込み時に、両親や兄弟を始め、3親等以内の親族に対して、
対象者を援助できるかどうかを確認する書類が届きます。
一人でも援助が可能だと言う人がいる場合には、生活保護は受けられません。
・資産がセロである
貯金はもちろんのこと、引き継いでいる土地や家など、
資産がある場合は対象になりません。
貯金がなくなったり、資産を売却した状態でなければいけません。
車に関しては、「求職のため」や「病院に通うため」などの
やむ負えない理由がなければ、所有を認められないので注意が必要なのと、
別途確認が必要になります。
また、賃貸アパートなどに住む場合は、
家を借りている状態なので生活保護の対象になります。
・働くことができない
これは、仕事をしたくなくて働かないのではなく、
病気やケガのせいでやむ負えず働けないという場合が対象です。
また、上記2つの条件を満たしていることが前提となっています。
・最低生活費を下回る状態
厚生労働省が定めた「最低生活費」の基準値を、
上記のすべての条件を満たしたうえで、
さらに下回っている場合に、生活保護の対象となります。
年金や手当などの収入がある場合でも、最低生活費を下回っている部分に関して、
生活保護費が支払われる仕組みです。
大きな条件はこの4つとなりますが、中には例外もあります。
生活保護費が例外で支払われる条件
・母子家庭
子供がまだ小さく、正規雇用での仕事が難しい場合に、
生活保護費が支給されるケースがあります。
また、母親が体が弱いなど、やむ負えずパートタイマーであるなど、
そういった場合にも適応されることがあります。
・収入が低すぎる
頑張って働いていても、収入が少なすぎた場合に、
収入と最低生活費との差額を受け取れる場合があります。
こうして見てみると生活保護は私たちの生活を支えてくれる
便利な制度と思えますが、生活保護対象となると、
あらゆる場面で生活に制限が出てきます。
それが、以下の点です。
生活保護者が制限されること
・貯金禁止
貯金ができる余裕があると判断されます。
・借金禁止
生活保護費で借金返済はできません。債務整理が必要となります。
・財産を持てない
不動産などの収入に関わる財産は、生活保護支給の対象外になります。
・保険に加入できない
場合によりますが、貯蓄型保険には加入できません。
・住居制限
住む場所も支給されるので、その中で選ばなければなりません。
・経済状況を報告する義務
収入があるかどうかなどを、定期的に報告して、
保護費の支給額が適正かどうかの調査を受けなければなりません。
・ケースワーカーの指導を受ける義務
体が不自由でない限りは、ケースワーカーと共に、
自立する方法を見つけていかなくてはいけません。
その際に、指導されるないようにしっかりと従う義務があります。
生活保護は、国民を守るための制度ですが、あらゆる制限や厳しい条件があります。
あくまでも、生活を立て直すための第一歩としてとらえ、
自立への道をしっかりと見つけていくことが大切なのです。