最近は政治家のスキャンダルがニュースでよく取り上げられています。こういったスキャンダルを予算委員会で追及されることが多いですよね。
これはいったいなぜなのか、皆さんは疑問に思いませんか?
毎年1月に必ず開かれている、「通常国会」において、新春から3月末までの期間で、国が見込んだ収入(歳入)と、そしてその使い道(歳出)の見積もりなどを憲法の規定により「内閣」が「作成し、そして国会に提出する」というものが予算案です。
そこで、この予算案についてですが、国会でその提出された予算案の良し悪しというものを議論する場があります。それがここでの「衆議院予算委員会」です。
こちらの予算委員会で、ではなぜ、スキャンダルなど、政治とカネなどの問題が追及されるのか、ということが、この国は不思議でもあります。
一体なぜこういったことを行うのでしょうか?
予算委員会なのにスキャンダルを追及する訳
たとえば、こういった予算委員会では、予算は提出者も、そして執行者も内閣です。ですので、国務大臣だったり、その長である首相などがどういう姿勢で、どういった税金の使い道で1年間を過ごすつもりなのかといったことなどが話題となるんです。
例えば閣僚のスキャンダルが、この予算委員会のある日に報じられるとすると、その予算の執行者としての、責任を問うという理由で、話題になり、追及されるでしょう。ですので、こういったことから、結果的にこの予算委員会が、スキャンダルだったり、政治とカネの問題の追及になったりなど「何でもあり」になってしまうんですね。
つまり予算そのものについて、この予算委員会で、正論を言って、無駄を指摘することはとても良いことなんですが、こういった委員会の場でその理由を述べ、金額の増減を求めてみたり、さらにはここはおかしい、と意見を言ってみたり、さらにはオブラートに包んで意見を求めてみたりしたとしても、大体が上手にかわされて終わりということが多いようです。
政治の世界ではこういった、上手にかわされて終わり、ということが多いんですね。
ですので、責める側の野党などは工夫が必要となります。
スキャンダル追及は野党の戦術
まずはスキャンダルを追及し、「こんな内閣の作った予算案は信用できない」という形でまずスキャンダルを追及する形をとります。そうすることで、かわされて終わり、にするのではなくその内閣そのものを追及するんです。
さらに、こういった追及をし、理事に文句をつけることによって、場の引き延ばしをはかったりするのも目的といえるでしょう。
かわされるのを避けるため、このように「成果」を得ようとするんですね。
しかし、こういったスキャンダルを追及することによって、国民から預った大切な税金を何にどう使っていくのか、ということを議論するはずである予算委員会が、まるでスキャンダル追及する場となっており、肝心の税金の使い道が分かりにくくなっています。
こういった、スキャンダル追及は昔から行われており、この国では昔から「予算は人質」となり、委員会でこういったことが行われています。本当に不思議としか言いようがありませんね。