ひきこもりは今や大きな社会問題になっています。
内閣府の調査(2016年)によれば、日本のひきこもり人口はおよそ54万人。
ひきこもりの年齢層も上がっていて、30代が40%以上、40代も24%を占めるそうです。
そんな中、「ひきペディア」というひきこもりを支援するサイトが開設されたというニュースが先日報じられました。
実は、僕の住んでいる近所にもひきこもりの子どもを抱えた家庭があって、日頃から気になっていました。
そこで、「ひきペディア」について、調べてみました。
「ひきペディア」とは?
「ひきペディア」は、ひきこもり当事者・経験者主体の全国ネットワークである特定非営利活動法人Nodeが開設した支援サイトです。
Nodeは「結び目、集合点、植物の節」という意味。
「つながりで 生きづらさを わかちあう」という目的で作られたNPO法人だそうです。
林恭子副代表理事は「ひきペディア」の開設について、こう話しています。
「行政は就労支援が中心だが、実際は買い物での外出も困難な人も多くハードルが高い。より当事者のニーズを踏まえた支援を働きかけたい」
「ひきペディア」の支援活動
「ひきペディア」の主な活動は、ひきこもりに悩む人たちの全国の自助グループや支援窓口の紹介です。
実際、サイトを見てみると、日本全国の支援窓口が紹介されています。
・地域若者サポートステーション(175カ所)
・ひきこもり地域支援センター(72カ所)
この中から、最寄りの窓口に実際に連絡を取って、支援を受けるという形になっています。
また、ひきこもりの人の学びの場として、放送大学、サイバー大学も紹介されています。
「ひきペディア」のコンテンツ紹介
他にも、「ひきペディア」には様々なコーナーがあります。
・ひきこもり各種調査データ
・ひきこもり関連書籍の紹介
・ひきこもり連載メディアの紹介
・コラム・読者投稿
ひととおり目を通しましたが、かなり充実した内容となっていました。
なかでも、ひきこもりに関する調査データはかなり充実していて、ひきこもりの現状を知るには非常に役立つ内容となっています。
情報発信も行っていて、「不登校新聞」「ひきこもり新聞」などがネットで閲覧できます。
「ひきペディア」のネットでの反応
ひきペディアについては、ネットでいろんな意見が寄せられています。
その一部を紹介したいと思います。
断言してもいいと思うが、経済的、家計的、財政的な困りごとで詰まっている場合は、この全国組織から繋がる自助会・当事者会へ行っても、更に気分が悪くなる思いをするだろう。感情を吐き出す目的なら、程度いいと思うけど。金が絡む話だと話を逸らされる事が多々あるので、注意。#ひきペディア
— Blue Glass (@BlueGlass777) 2018年5月9日
ひきペディア https://t.co/DpLz1hpDpE
充実したインデックスになっていて素晴らしい!
息子がこういうサイトを糸口に何かの行動に結びつくとよいけど、本人のタイミングもあるのかな。いつか機が熟すときが来るのかなー?— OliveGreeeen (@OliveGreeeen) 2018年5月8日
「ひきペディア」いいけど、外に連れ出せるかな?
こどもができるのに大人ができないんじゃだめだよ〜— きよ (@yousei_113) 2018年5月9日
ひきペディア…すごいセンス
— Croissant (@crois2459) 2018年5月7日
ひきペディアってネーミングはどうなんだ…
— たくや (@Yutaka_Jene) 2018年5月7日
期待する声がある一方で、批判的な意見もあります。
冷ややかな反応があるのは、ひきこもりを狙った悪徳商法が出回っていることも原因のようです。
しかし、「ひきペディア」は厚生労働省などの支援を受ける団体が数多く紹介されているので、信頼度は高いと思います。
まとめ
ということで、ひきこもりを支援するサイト「ひきペディア」を記事にしてみました。
ひきこもりのつらさは当事者にしかわからないことが多いものです。
そして、地域の中で、孤立しがちです。
実際、僕の住んでいる近所のひきこもり家庭も殻に閉じこもっている印象が強いです。
相談に乗って上げたいと思っても、こちらから声をかけて事情を聞くというのは、なかなかできませんしね。
そういう意味では、ネットで簡単にアクセスできる「ひきペディア」の開設は、良いニュースだと個人的に思っています。
「ひきこもり」の問題を抱える方は、一度「ひきペディア」を利用してみてはいかがでしょうか?