人と人とのコミュニケーションはとても大切なことですが、
それによって疲れてしまったり、病気になってしまうこともあるから怖いところ。
特に、『Facebook』や『LINE』、または『Twitter』などのSNSが原因になって、
精神的に強い疲労感を抱いてしまう人が多いのだそう。
こうしたものを「SNSうつ」なんて呼んでいるのですが…
そこまで悩んでしまうならやめればいいのに、と思いつつも離れられない。
そんなSNSうつやSNS疲れについて、もっと詳しく見ていきましょう。
SNSに依存してしまう
まず、どうしてFacebookやLINEで疲れ切ってしまうのでしょうか?
それは、これらのSNSで人と繋がること自体に原因が潜んでいました。
SNSでは、同じ趣味の人と繋がったり、同級生と再会できたり、
そして自分の近況を共有したり、逆に近況を知ることができます。
例えばFacebookの場合は、日記やブログのような形式で、
写真付きで「今日は○○をした」とか「○○さんと一緒にでかけてきました」
といった近況を更新することができます。
そしてそれを見た友達やフォロワーは、“いいね!”という
ボタンを押して反応を示します。
また、コメントを残すこともでき、
「楽しそうですね〜」などの反応が返ってくることになります。
これのどこが問題なのか…というと、人から注目を浴びることで
“もっともっと”という感情が生まれてきてしまうこと。
極端なことを言うと、ネット上に居場所ができたように感じて、
無理をしてしまうようになるのです。
近況をアップしないといけないような気がして、必死にネタを探したり、
“いいね!”の数やコメントが来るか来ないかが、常に気になるようになってしまいます。
つまり、ネット上に自分の居場所があって、認めてくれる人たちがいるということに安心し、
それを無くさないように必死になる…これはSNSに依存している状態とも言えますね。
日本人特有の精神
SNSはあらゆる国と繋がれるツールでもありますが、特に日本人特有の精神が、
SNSにおいてのやりづらさを生んでいるケースもあります。
それが、“いいね!”やコメントの『お返し』です。
誰かからコメントなどが来ると、自分もお返しで
コメントしないといけないような気がしてくる、
“いいね!”をし忘れないように常にチェックし続けてしまうなどで、
人によっては日常生活に支障が出てしまうこともあります。
また、仲のいい友人同士で、SNSでもグループなどを組んでいると、
自分だけコメントをしなかったら、のけ者になるのではないかと思い込み必死になる人もいます。
毎日、仕事やリアルのプライベートで忙しい毎日を送っているのにもかかわらず、
これでは気が休まりません。
こうして楽しいはずだったSNSが、うつ状態を招くツールへと変貌してしまうのです。
SNSで劣等感を抱く
日記やブログ形式をとるSNSでは、自分と繋がっている人の近況を見ることによって、
自分と比べてしまって劣等感が生まれるという人もいます。
旅行や遊びに出かけたという日記を見て、「自分は仕事だったのになあ」とか
「毎日輝いて見えるなあ」と感じることで、モヤモヤとした気持ちに少なからずなるのです。
誰しもが楽しいことばかりの毎日ではないので、旅行に行っていても遊んでいても、
仕事はすごくつらいかもしれませんよね。
そういったことは頭ではわかっていても、どうしても劣等感を抱いてしまうことによって、
自分の存在価値が見いだせなくなるところまで、気持ちが陥ってしまいます。
こんな行動に注意!
自分がSNSで疲れているはずがない、SNSうつになんてならない…
そう思っていても、誰しもがそうなる可能性を持っていることを忘れないでください。
上に書いたような気持ちになったり、行動をとる以外にも、
気を付けてほしい症状があります。
・嘘の日記を書いてまでコメントがほしいと思ってしまう
・フォロワー、友達の数が気になって、減っていると気分が悪くなる
(怒り、悲しみ、寂しさなど)
・友人AとBが自分抜きで遊んでいることを知ると辛くなる
・日記のための出費が激しくなった
こうした行動や、精神的な症状が出た時には、もうすでに
SNSに対してとても心が疲れているかもしれません。
特に、素敵だと思われる日記を書くために旅行費や食費がかさんでしまうのは、
家族にとっても悲惨なことになりかねません。
“ちょっとおかしくなっているかもしれない?”ということを、
自分に問いかけてみてくださいね。
SNSとうまく付き合うには
SNSうつにならないためには、SNSとの距離感が大切です。
自分の生きるべき世界はネット上なのでしょうか?それとも、リアルの世界でしょうか。
答えは簡単ですよね。
日記を書くな!というのが対策方法ではありません。
日記を書くとしても、誰かが“いいね!”やコメントをくれても、
強制的にやらされているのではないことを忘れないことが大切であり、
何より、自分が“楽しんで”日記を書いているんだということを思い出しましょう。
そして、辛くなったときにはSNSから離れることも視野に入れます。
SNSは、やらなくたって死んだりしません!
食事や仕事に支障が出る方が、死ぬ可能性は高いですよね。
そうやって気持ちを切り替えて、うまくSNSとつきあっていけるといいですね。
まとめ
SNSうつやSNS疲れは、より人との距離感がつかみにくいタイプの人が
なりやすいとも言えます。
SNSに自分のことをアップすることを一番大切なことと感じ、
それに反応してくれる人が一番大切だと感じてしまいます。
だからこそ、その反応が減ったり無くなることを強く恐れてしまうのです。
中にはそういったことを少しも気にしていなく、SNSを楽しんでいる人もたくさんいます。
そういうタイプの人は、SNSうつや疲れなどとは無縁に近いのかもしれません。
急にそういうタイプになれと言っても、人間はそんなに簡単に性格を変えることはできません。
だからこそ、SNSとの距離感、ネット上での人との距離感をつかむ練習が必要です。
コメントが来なくても気にしない強い気持ち、
“いいね!”を忘れたからといって不安にならない明るさ、
日記を書かなくてはならないという強迫観念…
こういった精神的な症状が表に出ないように、SNSと離れる時間も作りましょう。
良い距離感で楽しめば、情報源としてもとても良いサービスであるSNS。
デメリットを受けない使い方をしていきたいものです。