AIが著しい進歩を遂げています。
ゲーム、家電、自動車など、すでに高度な実用レベルに達しています。
また、ディープラーニングの技術進歩もめざましく、囲碁の世界チャンピオンに勝利を収めています。
もはやAIが人間の知能を越えるのは、時間の問題だと言われています。
そんな中、今注目されている言葉があります。
それはシンギュラリティ。
シンギュラリティ何?
と思う人も多いでしょうが、この言葉、人工知能を語る上で、非常に重要なワードなんです。
そこで、このシンギュラリティについて、わかりやすく解説したいと思います。
目次
シンギュラリティとは?
シンギュラリティは、特異点という意味です。
特異点という言葉は、相対性理論では、「裸の特異点」と呼ばれます。
これは光が出て行くことができないブラックホールを差すものとして使用されます。
人工知能の分野で使われるシンギュラリティは、「技術的特異点」という意味となります。
AI(人工知能)が人間の知能を上回るボーダーラインと考えればいいでしょう。
そうなると、「ターミネーター」や「マトリックス」のようなSF映画の世界が現実になる訳です。
AI(人工知能)が人間の知能を超えるとはどういうこと?
人間の脳は1000億を超えるニューロンがあります。
ニューロンとは、神経細胞のことで、情報処理と情報伝達に特化した働きを持ちます。
我々人間が普段生活できるのは、このニューロンのおかげです。
たとえば、ロボットが人間並みになるには、1000億を超えるニューロンが持つ情報処理能力と情報伝達能力が必要となります。
これがロボットは人間を超えることができないと言われてきた所以でもあります。
しかし、コンピュータの著しい進歩で、AIが人間の能力を手に入れることが現実味を帯びてきたのです。
ところで、コンピュータが人間の脳を上回るには、処理能力の飛躍的な向上だけでは足りません。
莫大な消費電力が必要となります。
人工知能「AlphaGo」は囲碁の世界チャンピオンに勝ったことで話題になりましたが、人間の脳の消費電力を比較すると、AlphaGoは5万倍の電力が必要です。
つまり、AIが人間の脳を上回るには、大幅な省電力化が求められるのです。
しかし、この問題も技術の向上で可能になりつつあります。
省電力で動作する脳コンピュータの開発が進んでいるのです。
AI(人工知能)の2045年問題
では、AIはいつ人間の知能を超えるのか?
シンギュラリティという言葉とともにAI(人工知能)の世界で注目されている言葉があります。
それは「2045年問題」です。
このままコンピュータの進化が続くと、2045年にはAIが人間の知能を超えるという訳です。
シンギュラリティで人間社会はどう変わる?
では、AIが人間の知能を超えると、どうなるのでしょうか?
まず考えられるのが、人間の記憶の全バックアップです。
たとえば、ある人間の記憶をすべて保存することができれば、その人間の記憶を持った頭脳ロボットを作ることも可能になります。
つまり、記憶を完全移植することで、その人間はロボットとして永遠の命を手に入れることも可能になるのです。
そして、もうひとつ、大きな変化をもたらすのが、人間が不要になるということです。
これまでの常識では、いくら優秀なロボットであっても、結局は人間が作るものとされてきました。
しかし、人間の知能を持つロボットが誕生すれば、そのロボットが新たなロボットを誕生させることも可能になるのです。
すると、人間は不要となります。
完全なるロボット社会の到来です。
人間がロボットに支配されるSF映画のような世界が現実に起こりうるのです。
このため、多くの研究者らがAIを安全に制御できるシステムの開発や研究の必要性を強く訴えています。
AI(人工知能)によって失われる仕事とは?
イギリスのオックスフォード大学の研究では、多くの仕事がAI(人工知能)に取って代わられるとしています。
製造業やサービス業など、アメリカの総雇用者の47%の仕事が20年以内に機械が行うようになるとしています。
以下は機械が奪う職業ランキング(アメリカ)の上位10位です。
2位 会計士
3位一番事務員
4位 セールスマン
5位 一般秘書
6位 飲食カウンター接客係
7位 商店レジ打ち係や切符販売員
8位 箱詰め積み降ろしなどの作業員
9位 帳簿係などの金融取引記録保全員
10位 大型トラック・ローリー車の運転手
出典元:ダイヤモンドオンライン
一方、社会性や想像力が必要とされる仕事は残るとされています。
・カウンセラー、コンサルタント
・芸術家
・スポーツ選手
・タレント、ミュージシャン
・介護福祉
これらの仕事はAI(人工知能)が取って代わるのは難しいとされています。
まとめ
ということで、AI(人工知能)が人間の知能を超えるシンギュラリティについて解説しました。
できるだけわかりやすく記事にしてみましたが、いかがだったでしょうか?
日々進化するコンピュータの世界。
便利になったとありがたがっていると、酷い目に遭うかもしれません。
近い将来、ロボットによって人類が破滅させられるなんてことがもし起きたら?
考えただけで、ゾッとしますね。