風邪をひいたとき、食欲がない時でもサラサラと食べられる“雑炊”。
でも、あれ、家が作ってくれるのはもしかして“おじや”?と、
似たような料理なのでその違いってイマイチ解りませんよね。
では、そんな“雑炊”と“おじや”の違いについて、
詳しくまとめていきたいと思います。
まず、この2つの料理の作り方を見ていきましょう。
・雑炊
だし汁に、炊いたご飯や、好きな具材を入れて煮込んでいきます。
汁気が多く、サラサラと食べられるように、
ご飯を一度水洗いするのが正しい作り方です。
・おじや
味噌汁やだし汁、お鍋のスープなどにご飯を入れて、
汁気が少なくなるまで煮込みます。
お米の粒が見えなくなる程度まで煮込んで、より粘り気を出します。
こうして比べてみると、雑炊はスープや汁物の中にご飯が入っている状態で、
おじやはご飯が主体でとろっとしている状態であることが解ります。
また、炊いたご飯をわざわざ一度洗う雑炊は、口あたりを優しくしているおかげで、
見た目にもよりオシャレな料理に仕上がっています。
雑炊は元々は“増水”だった
雑炊は元々ご飯に水分を加えてカサを増したことから“増水”と書いていました。
時代が移り変わるにつれて、そこに白身魚や野菜、キノコなど、
あらゆる具材を入れるようになり、今の“雑炊”という書き方に変わったのだそう。
こうしたことからも、しっかりとした料理として定着しているのは、
雑炊の方なのかもしれませんね。
地域によってとらえ方の違いもあるようですが、極端なことを言えば、
雑炊をもっと煮込んで水分がご飯に吸収されればおじやになる、とも思えます。
それくらいこの2つの料理の関係は近しいものなのです。
おかゆはおじやと雑炊とどう違う?
他にも似ている料理と言えば、“おかゆ”がありますが、
こちらは炊いたご飯ではなく、お米の状態からいつよもりも多い水の量で
炊き上げていくというのが特徴です。
水の量によって五分がゆ、おもゆなど、さらに細かい分類に分かれていきます。
柔らかく炊き上げたご飯、と言ったところでしょうか。
もうひとつ、イタリア料理のリゾットも、雑炊やおじやの作り方ととても似ています。
リゾットの場合は、一度炊く前の米を炒めるという点が特徴的です。
また、味付けもイタリア料理らしいチーズやトマトを使ったものが多く、
日本人の味覚にも合うのでファンが多い料理だと言えます。
話がそれましたが、似ているようで少しずつ違うご飯のアレンジ料理。
次から作るときに、これは雑炊?おじや?と
気にしながら作ると面白いかもしれませんね。