認知症の患者が年々増える中、そのサポート体制が重要となっています。
認知症の人や介護する家族が暮らしていくためには地域社会での支援が欠かせません。
そんな中、厚生労働省が推進しているのが、「認知症サポーターキャラバン」です。
これは一人でも多くの国民が認知症を正しく理解することで、認知症になっても安心して暮らせる街作りを目指そうというもの。
2015年1月、認知症対策の国家戦略『新オレンジプラン』のひとつです。
この施策を推し進めるための資格が「認知症サポーター」です。
取得するためには、認知症サポーター養成講座を受講する必要があります。
そこで、認知症サポーター養成講座の内容、受け方、資料を手に入れる方法についてわかりやすく解説したいと思います。
認知症サポーター養成講座とは?
認知症サポーター養成講座は、全国各地で行われている活動で、目的は以下のようになっています。
「認知症を理解し、認知症の人や家族を見守る、認知症サポーターを一人でも増やし、安心して暮らせる町作りを市民の手で展開する」
講座は無料で、受講すれば、誰でも認知症サポーターになることができます。
認知症サポーターになると、オレンジリングを受け取れます。
これは「認知症の人のお手伝いができる人」という目印となります。
・画像引用元:埼玉県鶴ヶ島市ホームページ
認知症サポーター養成講座を受けるには?
認知症サポーター養成講座は、最寄りの区役所・市役所に問い合わせれば、申し込めます。
都道府県や市区町村の社会福祉協議会の主催で行われます。
開催場所は、市区役所や市民センター、老人クラブ、小中高校など、自治体によって様々です。
民間企業が講座を開催することもあります。
認知症サポーター養成講座の内容
認知症サポーター養成講座の内容は以下のようになっています。
受講料 無料
受講時間 60〜90分
講座内容 DVD鑑賞、テキスト講義
DVDは30分ほどの内容で、医師による認知症の解説、認知症サポートキャラバンの説明、認知症の人への接し方などが学べます。
ちなみに、横浜市の認知症サポーター養成講座の資料の一部がネットに公開されていて、自由に閲覧することができます。
横浜市の認知症サポーター養成講座資料
認知症に関する寸劇シナリオなども公開されているので、興味のある方はご覧下さい。
認知症サポーターのできることは?
認知症サポーターはボランティアです。
特別なことをするわけではありません。
たとえば地域では、認知症と思われる人が道に迷っていたりしていたら、「お手伝いできることはありますか?」などと声をかけたりします。
スーパーなどで働いている人は、認知症の人が来たときはゆっくり買い物をしてもらうといった心配りをします。
自宅で認知症の親の介護をしている人は、講座で学んだ知識を元に近所の協力をお願いすることで、暮らしやすくなったりします。
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まとめ
認知症は今やとても身近な問題です。
認知症サポーター養成講座は認知症の基礎知識を無料で学ぶことができます。
しかも、90分ほどの講座を受けるだけで、誰でもサポーター資格を取れます。
認知症の親を介護している家族だけでなく、ボランティアをしてみたいという人も認知症サポーター養成講座を受講してみてはいかがでしょうか?