現代の結婚式で主流なのが、キリスト教式の結婚式。
教会のチャペルでは、
「あなたは○○を一生愛し続けることを誓いますか?」
という誓いの言葉を求めるのが儀式となっています。
そこで、問題です。
新郎新婦に誓いの言葉を求めるのは、
神父?それとも牧師?
自信を持って答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか?
そこで、神父と牧師の違いについてわかりやすく解説したいと思います。
神父と牧師の呼び名はカトリックとプロテスタントの違い
「神父」はカトリック教会の司祭に対する敬称です。
英語では、「ファーザー(父)」と呼ばれ、信者の魂を導く父親的な存在のことです。
信者の悩みや相談ごとに乗ってあげる他、
ミサや洗礼式、葬式なども執り行います。
神父というのは、ペテロを始祖とする使徒から代々受け継がれてきた聖職と位置づけられ、
ローマ教皇を頂点とする組織のことです。
一方、「牧師」はプロテスタント教会で管理や信者を指導を行う職のことを言います。
イエスの「我が羊を牧(か)え」という言葉から生まれたのが牧師です。
信者の相談に乗るなどの役目は神父と同じですが、
教会のまとめ役という立場で、聖職という考え方は取っていません。
カトリックとプロテスタントの違いは?
では、カトリックとプロテスタントの違いはどこにあるのでしょうか?
もっとも違うのは、両者の活動です。
カトリック教徒は、日曜日に教会に出向いてミサという儀式を行います。
これはイエスキリストの最後の晩餐に由来していて、
分け与えられるパンと葡萄酒は自分の分身というのを伝える儀式でもあるのです。
一方、プロテスタントも日曜に活動を行いますが、
聖書を読んだり、讃美歌を歌ったりが主な活動です。
さらに、信者の数も大きく違います。
全世界でカトリックは10億人であるのに対し、
プロテスタントは3.5億人です。
また、カトリック教徒の方が厳しい戒律が課せられ、
神父は結婚は許されていません。
聖歌と賛美歌の違いは?
キリスト教を語るときに、聖歌や賛美歌という言葉が出てきますが、
実はこれもカトリックとプロテスタントで違いがあります。
聖歌は主にカトリック系、賛美歌はプロテスタント系で用いられる言葉です。
結婚式は神父?それとも牧師?
では、本題です。
結婚式で新郎新婦が誓いの言葉を述べるときにいるのは、
神父か?それとも牧師か?
正解は多くの場合、牧師です。
戒律の厳しいカトリックの神父は、
「神に誓う」ということにとてもシビアです。
結婚が許されている牧師に対し、
神父は一生涯独身を貫くというのも理由のひとつでもあるようです。
さまざまな教派があるので、結婚に対する教理も
かなりたくさんの考え方が発生しているのです。
とはいえ、神父の中には、
副業的に結婚式で儀式を行っている人も少なくないらしいです。
一方、プロテスタントの牧師だから
簡単に結婚式を引き受けてくれるとは限りません。
プロテスタントには、さまざまな教派があるため、
結婚に対する教義もそれぞれ異なります。
そのため、無条件で引き受けてくれる牧師もいるようです。
まとめ
ということで、神父と牧師の違いについて、
いろいろとご紹介してきました。
思っていた以上に違いがあることを知った人も多いのでは?
このように神父と牧師の違いを知った上で、
結婚式を見ると、これまでとは違った気持ちになれるのではないでしょうか。