はたらく人がたくさんいる場所を「会社」と言いますが、
それ以外に「企業」と言ったり、会社の名前に「○○法人」
などと付いている場合もありますよね。
これらの言葉には、どのような意味があり、
使い分けるにはどうすればいいのでしょうか。
企業と法人の違い
まず、「企業」と言う言葉には、集団で資金を募って活動しているもの以外にも、
個人が事業主として活動するものも含んでいます。
この、“集団”で資金や人を集めて活動しているものを「法人」と呼んでいます。
時々、「法人企業」といったものもありますが、
「法人」という言葉には個人事業主は含まれないので注意します。
個人事業主というのは、例えば個人が経営している商店や
飲食店などが当てはまります。
そして、こうした「法人」や「法人企業」をまとめて「会社」と分類しているのです。
しかし、「企業」の中でも個人事業主の企業は「会社」と呼びません。
まとめてみるとこうなります。
<法人>…目的のためにあつまった集団のこと
<会社>…企業の中で「法人」のみを指す
数の比率としては、企業の中には個人事業主と「法人」が含まれ、
そのうち「法人」のもののみを「会社」と呼ぶので、
『企業>法人>会社』ということになります。
では、もう少しそれぞれの言葉を掘り下げてみていきましょう。
企業とは?
儲けることだけを目的としておらず、計画した活動を継続している単位のこと。
個人事業主(経営者)の企業は法人とは呼ばない。
法人とは?
儲けだけを考えず、社会のための利益(公益)を目的とするなど、
そういった考えのもとで設立された単位のこと。
財源を元として活動する財団法人や、人を集めた時点で確立する社会法人などがある。
法人は会社とも呼ばれるが、学校法人や宗教法人、医療法人などは会社の分類に入らない。
会社とは?
企業のなかで、法人を指す。
しかし、利益を出すことを目的として作られたものを示しているため、
法人でも会社にあてはまらないものもある。
例えば、利益を出すための集まりである株式会社や有限会社などが
この「会社」にあてはまっている。
おおまかに「企業」や「会社」と普段から使っていても、
このような違いがあるのはなかなか知られていません。
分類を考えることは日常生活の中ではあまりありませんが、
こうして違いを改めて知ってみると面白いですね。
自分の勤務している企業と、周りの友人が務めている企業との
分類の違いを考えてみても違いが解って一層面白いかも知れません。