日本で一番高い山といえば、ご存じの通り富士山で、標高3,776メートルです。
2位は山梨県の北岳で3193m、3位は奥穂高岳で3190mとなっています。
では、日本一低い山はどこかご存じですか?
実は、調べてみてわかったんですが、複数の山が存在するんです。
えっ、なんで?
と、思うかもしれませんが、これには深い事情がありました。
そこで、今回は日本一低い山のトリビアをご紹介したいと思います。
独断で日本一低い山ランキングもつけてみましたので、こちらも合わせてお読み下さい。
国土地理院が認定する山の定義
そもそも山と呼ぶにはどんな定義があるのか?
公園の砂山だって山でしょ?という人もいるかもしれません。
そこで、国土地理院が山と認定する条件を調べてみると・・・
・地元住民が昔から山と呼んでいるか
・地元自治体が公式名称としているか
この条件をもとに国土地理院が山として記載していいかどうかを判断するそうです。
国土地理院認定の日本一低い山ランキング
では、国土地理院に記載されている山で、標高の低い山ランキングです。
1位 日和山(ひよりやま)標高3m 宮城県仙台市
2位 天保山(てんぽうざん)標高4.53m 大阪府大阪市
3位 弁天山(べんてんやま)標高6.1m 徳島県徳島市
実は、このランキングは変動があり、2014年までは天保山が1位でした。
では、なぜ日和山が1位に躍り出たのか?
実は東日本大震災が影響しています。
日和山はもともとは標高6mでした。
ところが、震災による津波で山が削られ、標高3mになってしまったのです。
これは震災から3年後に国土地理院が行った調査でわかったもので、天保山より低くなったため、現在は日和山が日本一低い山となっているのです。
自然の山で日本一低い山は「弁天山」
しかし、基準を変えると、このランキングはまた変わります。
3位の弁天山が日本一低い山となるのです。
というのは、1位の日和山と2位の天保山は築山と言われる人工の山だからです。
一方、弁天山は自然の山です。
つまり、自然の山で日本一低い山は「弁天山」ということになるのです。
さらに、面白い事実があります。
標高0mの山がある
日本には、さらに低い山があります。
それは秋田県南秋田郡大潟村にある「大潟富士(おおがたふじ)」です。
標高は何と0m!
それって山じゃないじゃん!と言いたくなりますが、周囲が海面以下にあるため、標高0mとなってしまったのです。
さすがに国土地理院も掲載はしなかったそうですが、見方を変えれば、この大潟富士が日本一低い山といってもいいのではないでしょうか?
四国にも日本一低い山を名乗る山がある
ということで、日本一低い山ランキングですが、まだ続きます。
実は、香川県東かがわ市の白鳥神社館内にには、御山(みやま)という標高3.6mの山があります。
この山は2005年8月に突如出現した山で、台風で回りが浸水したのが原因です。
御山は、標高6.1mの弁天山と同じく自然の山ですが、国土地理院が認定していないため、ランキング外になっているようです。
ちなみに、御山には「日本一低い山」という石碑が建てられていますが、登山者(!?)もかなりいるとか。
国土地理院が認めれば、御山が日本一低い山になりそうです。
まとめ
ということで、今回は日本一低い山を調べてみました。
あらためてランキングをおさらいすると・・・
・国土地理院認定の日本一低い山は日和山
・国土地理院未認定の日本一低い山は大潟富士
・今後国土地理院が認定すれば日本一低い山は御山
ということになります。
個人的に大潟富士を日本一低い山に認定したいですね。だって標高0mですからね。
いずれにしろ、日本一低い山というのは、基準や認定、見解で変わるということですね。