「レーシック手術」は、近年よく聞く近視や乱視などの視力回復を目的とした、目の手術です。
近視や乱視などで、ふだんからメガネやコンタクトがはずせない方は、一度くらいは耳にしたことのある治療だと思います。
私も学生の頃、「レーシック受けてきたよ♪視力2.0になって超見える~!」と、手術を受けた人が周りにいました。
レーシック手術は簡単に言うと、角膜をレーザーで削る手術で、手術自体は大して時間がかからないそうです。適用しているクリニックも全国で多いようです。
その点では、視力回復の治療としてはそう珍しくない方法だと言えるでしょう。
ですが・・・・・・レーシック手術が浸透しつつある反面、そのリスクも今、取り沙汰されるようになってきているのを、ご存知でしょうか?
「レーシックを受けようかな~」と思っている方は、レーシックの表面化してきているリスクも考慮に入れて、受けられることを勧めます。
以前テレビでも放送されていましたが、レーシック手術を受けたあとに後遺症に悩まされている人が一定数、いるそうです。
例えば、手術を受けた人たちが目の感染症を集団で発症し、損害賠償を起こした、というケースもありました。
こうした方たちは、「レーシック難民」と呼ばれているそうですが、
どんな人たちなのでしょうか?
レーシック難民は、手術を受けた後に、過度な視力回復による眼精疲労や吐き気、ドライアイ、逆に視力が低下して戻らなかったり、さらには目の感染症や合併症に苦しむ人達を指します。
一度削った角膜は二度と元には戻りません。こうした視力の悪化で、中には仕事での事務作業や日常生活すらままならず、退職を余儀なくされてうつ病になってしまうという方もいるようです。
レーシック手術は安全な手術ではありますが、一部のクリニックでは衛生面や医師の技術が不足していることにより、レーシック難民が発生してしまっているといいます。
例えば本来は20分程度滅菌作業をしなくてはならないのに、ひとりでも多くの患者を診るため、こうした作業の時間を短縮し、衛生面が不十分なままレーシックを行っていた、というクリニックもあります。
現在はそうした問題点も改善されているようですが、そこは患者にはわからない部分ですから、徹底して行われているかは疑問が残ります。
それでもレーシックは、本来とても安全で適切に行われれば十分な視力回復の望める治療です。
では、安全にレーシックを行うにはどんなことに気をつければ良いのでしょうか?
それは意外なことかもしれませんが、「2.0や1.5などの過矯正を望まない。」ことです。
レーシック手術を行っているクリニックのHPには「視力が2.0まで回復しました!」みたいに、大幅に回復した患者の声をのせているところも多数存在しますが、現代の生活ではそんなに高い視力でなくても生きていけます。
せいぜいスマホやパソコンの文字がはっきり見えるレベルなら、1.5やまして、2.0なんてなくても全く大丈夫だと言えます。
ですが、そうした大幅な矯正をのぞむと、今度は逆に過矯正からくる目の負担が増すリスクが高まります。
なぜなら、高い視力を保持するというのは、遠くを見るときにピントが合うようになっているので、逆に近いところを見るときの調節量が必然的に大きくなり、その分負担がかかってしまうからなのです・・・・・・。
万が一、レーシックを受けたのに数ヶ月たっても視力が回復しなかったり、視力が最初はとてもクリアだったのに、だんだん下がってきていて上がる気配が無い・・・という方は、
再手術を考える人もいるでしょう。
基本的に再手術は患者の角膜の形状や厚さ、一回目の手術後の目の術後状態で受けられるかどうかが決まります。
それでも一つ言えることは、「過剰な視力回復のために、再手術を勧めるクリニックの言うことは信用しない方が良い」ということ。
「視力は1.2以上!どうせならすごくハッキリ見える視界を手に入れたい!」と希望しても、「無理な場合は無理。基本的に日常生活に支障が無い範囲で受けるのが最良」という風に、再手術を考える場合でも、安全値を非常に考慮してくれるところで受けるのが良いです。
そもそも初回の手術で過矯正になると、再手術自体受けることは大変なことだと思っておきましょう。
レーシック手術をこれから受ける、あるいはもう一度受けたいと考えている方は、上記で述べたような、「良識ある医療を行っているクリニック」を選ぶべきだと思います。
レーシック手術は目の治療の中でも、医師の安全への取り組み方がより重視される部類に入る治療法です。利益主義で検査体制もきちんと行ってくれない、過矯正をやたらすすめてくる、治療のリスク説明が不十分など、少しでも疑問に感じるクリニックは避けましょう。
この記事が、みなさんの視力回復に役立てれば幸いです。(^^)