厚生労働省の調査によれば、日本の年間死亡者数はおよそ130万人。
今後も死亡者数は増え続け、団塊の世代が80代になる2030年には、
160万人に達するとみられています。
すでに高齢化社会を迎えている日本では、
いわゆる葬儀難民が急増しており、
斎場も1週間以上埋まっているケースも少なくないようです。
・出典:遺体ホテル、献体――加速する「多死社会」の現実 – Yahoo!ニュース
こうした中、新たなビジネスとして注目されているのが、
死者が泊まる「遺体ホテル」です。
すでに首都圏や関西では営業を行っています。
そこで、「遺体ホテル」について調べてみました。
遺体ホテル誕生の経緯
葬儀の順番待ちをしている間、
遺族にとって切実な問題が
遺体を安置しておく場所です。
こうしたニーズに応えるべく、誕生したのが、
「遺体ホテル」です。
日本初の遺体ホテルがオープンしたのは、2010年6月、
横浜市西区の「ラステル久保山」です。
ラステルという名前の由来はラストホテルだそうです。
「遺体ホテル」の料金
ラステル久保山の料金は、
遺体の安置のみ一泊1万2600円です。
冷蔵室に安置されている遺体をカードキーを使って、
面会室に搬送する方式で、24時間面会できます。
また、ホテル内には斎場もあり、
直葬は31万5000円〜
家族葬は56万2800円〜
大阪北区にある「ホテル・リレーション」は、
築30年のホテルをリニューアルしたもので、
2012年に開業しました。
今後、葬儀難民が増えることを想定して、
このビジネスに参入したといいます。
料金は遺体の搬送、安置、通夜、告別式、火葬までを
組み込まれたプランでおよそ45万円。
最小限に抑えたい場合は20万円以下で済むそうです。
遺体ホテルを利用する人とは?
「遺体ホテル」を利用する人は、
葬儀場が見つかるまでの間、遺体を安置してもらう
ケースが多いようです。
特に親子が離れて暮らしている場合は、
葬儀を待つ間、ずっと側にいられないため、
依頼する人も少なくないようです。
他にも、
親族だけの密葬を望む人が増えたこと、
近所に葬式を知られたくないという人が
多くなっているという理由もあるといいます。
まとめ
高齢化社会のニーズに応えて誕生した「遺体ホテル」
葬儀難民はこれからも増えることは間違いありません。
最近は「終活」という言葉もありますが、
家族や自分の死については生前から
考えておく必要がありそうですね。