ドラマ「重版出来!(じゅうはんしゅったい)」(TBS系火曜後10:00〜)が
2016年4月12日にスタートしました。
「月刊!スピリッツ」に連載中の同名漫画が原作で、
出版社に入社した新人編集者の奮闘を描いた作品です。
・出典music.jpニュース
・Amazonでチェック→重版出来!(1) (ビッグコミックス)
このドラマで話題になっているのが、タイトルです。
「重版出来!」の読み方が、「じゅうはんでき」ではなく、
「じゅうはんしゅったい」なのです。
なぜそう読むのか?早速調べてみました。
「重版」とは?
一般に本を販売するときは、
最初に何部作る(刷る)かを決めます。
その時の部数を「初版」といいます。
初版の部数は、作家によって異なり、
売れっ子であれば、万単位、
新人であれば、千単位であるのが普通です。
そして、発売後、この初版が売り切れると、
出版社は再度印刷します。
これが「重版」です。
(増刷という言い方もします)
「重版出来」とは?
本が完売して、重版が決まることは、
出版社にとっては非常にめでたいことです。
それを出版社内で「重版出来」と呼ぶようになりました。
つまり、「重版が出来ましたよ!」という意味です。
さらに、宣伝の意味も兼ねて、「重版出来」という広告を
出すようになったのです。
これによって、広告を見た人に、
「この本は売れているんだな!」と思わせることができ、
さらなる販売につながる効果もあるわけです。
出来(しゅったい)の意味
出来(しゅったい)は「しゅつらい」という
言葉の音が変化したものです。
意味は・・・
①事件が起こること。
②物事ができあがること。
したがって、出版社で言う「重版出来」は、
「品切れの本の印刷ができあがりました」
という意味になります。
重版というのは、出版社にとっては、
事件が起きるようなものなので、
「重版出来」という言葉が生まれたのかもしれませんね。
「じゅうはんでき」と読むのは間違い?
実は「重版出来」を「じゅうはんでき」と読むのは、
実は間違いではありません。
出版社では、今でも「じゅうはんでき」と
読む人の方が多いんだそうです。
ちなみに、数年前、週刊少年ジャンプでは、
「重版出来」に「じゅうはんでき」のルビが
振られていて話題になったこともありました。
この時は、誤読ではないかという指摘もありましたが、
現場レベルでは普通に「でき」と読んでいたそうです。
まとめ
ということで、「重版出来」の読み方について
ご紹介しましたが、結論から言うと、
「じゅうはんでき」でも「じゅうはんしゅったい」でも
かまわないようです。
ただし、「じゅうはんでき」は誤読で、
正しい読み方は「じゅうはんしゅったい」です。