テレビでよく見かけるお笑い芸人でも、実は給料はほとんど0に近く、バイトで生計をたてているという厳しい状況なのをよく耳にします。
また、予想以上に稼いでいたり、逆に知名度はあるのに全く稼げていない芸人がいたりするのも事実です。
気になるお笑い芸人の年収についてまとめてみました。
日本のお笑いと言えばまず思い浮かぶのが『吉本興業』です。
1912年に創業され、2012年4月には100周年を迎えました。
そんな誰もが知る有名な会社なのですが、ギャラは吉本側と芸人の配分が何と9:1との事なのです。
吉本興業と芸人のギャラの配分は何と9:1!?
単純に10万円の仕事をしたら、9万円が会社の取り分で、残りの1万が給料ということになります。
取り分の1万円より源泉徴収でさらに差し引かれるため、コンビで仕事をこなした場合、1人当たりわずか4,500円しか稼げないことになります。
若手芸人は年収200万円はザラと言う話は有名です。
特に吉本の場合は、新人からだと『月給8万円スタート』というシステムが存在していて、文字通り月8万円という月収からスタートするそうです。
8.6秒バズーカーの最初の給料は9000円
今、テレビでみない日はない8.6秒バズーカー。
毎日朝から晩まで働き、休みもないそうですが、最初は給料が9000円だったようです。
なんでも吉本の給料は2、3ヶ月程先に振り込まれるようなので、ブレークしてもすぐに給料に反映するわけではないようです。
しかし、確実にブレークした時の給料が振り込まれた月でも、「サラリーマンくらい」の額で、「時給にすると30円くらい」だったようです。
ピースの又吉さんの年収は約3500万円
そして、処女作『火花』が1週間で35万部を突破したピースの又吉直樹さん。
現在の推定年収は、1本20万円前後のレギュラー番組7本に、ひな壇出演料が月約30万円、1500万円のCM1本、雑誌連載と劇場のギャラを含めると、約3500万円。
印税は4500万円以上とも言われ、収入倍増が見込まれるかと思いきや、やはりそこは吉本だから、多少は入ると、期待できないようです。
女芸人ハリセンボンの近藤春菜さんは、テレビ番組出演本数2位で年収1億円と言われていますが、やはりその9割は吉本が持っていくようです。
こう聞くと、いかに厳しい世界なのかがわかります。
このような現状の中で、なぜ吉本に入りたいと思うのか、また辞めないのか?と疑問に思いますが、「ダウンタウン」、「明石家さんま」、「ナインティナイン」などの大物芸人になってくると、年収は億単位になってきます。
吉本は、売れないうちは厳しいけど、上の方になればなるほど取り分が多くなるというシステムになっているようです。
確かに、吉本の中でも大御所と呼ばれる芸人は高額納税者リストで多数名前を見ます。
仕事がなくなるどころか逆に、吉本独自のシステム『師匠』枠で仕事が、どんどん入ってくるという状況もあるようです。
売れた後を考えれば、吉本という選択になるのかもしれません。
それでは吉本以外の事務所のギャラはどうなのでしょうか?
人力舎や太田プロのギャラ配分は、5:5、6:4
人力舎
・オアシズ
・アンジャッシュ
・アンタッチャブル
・おぎやはぎ
という人気芸人が揃っている人気プロダクションです。
ギャラ配分は、5:5で吉本に比べればかなり良心的ですが、やはりそれでも半分持っていかれる形になります。
太田プロダクション
・有吉弘行
・劇団ひとり
・笑福亭笑瓶
・土田晃之
など、どちらかというとコンビよりピン芸人が多数在籍しているプロダクションです。
ギャラ配分は6:4(タレント:プロダクション)という感じで、タレント側の取り分が多くなっています。
有吉さんも最近ますますテレビで活躍されていますが、猿岩石で活動していた頃の、本やCDがバカ売れしていた当時の最高ギャラは、何と月収2,000万円だったようです。
会社の知名度、所属人数、ギャラ配分、システムなどから比べてみて、売れっ子芸人を狙い、地道な活動を続けられる人は、吉本興行が向いているかもしれません。
しかし、爆発的に稼げなくてもそこそこテレビに出られて、食べていければいいという方は、人力舎や太田プロが良いかもしれません。
お笑い芸人という仕事は、先が見えないことをやってみるという、怖いものでもありますが、たくさんの人が笑顔になれる素敵な職業だと思います。