掃除をきちんとするのはきれい好き。
床がぴかぴかだと嬉しいのはきれい好き。
でも、時々そんな一面を見せると、「潔癖症だ」と言われてしまう人もいます。
「きれい好き」と「潔癖症」の線引きはとても難しい
「違うよ!」と反論する人が殆どですが、
「きれい好き」と「潔癖症」の違いや線引きはとても難しいのです。
きれい好きというのは、単に掃除を丁寧に行ったり、
人よりも手を洗う回数が多かったりなど、
そういった印象を人に与える場合のことを指します。
小さなほこりを綺麗になくした時に、
自分自身が満足するということも、きれい好きからくる気持ちです。
しかし、潔癖症は少し違います。
丁寧に掃除をした後で、それを崩されるのがたまらなく嫌だと感じてしまうんです。
例えば綺麗にそろえた本棚の順番を乱されたり、
インテリアの位置が少しでもずれるのがいやだったり…。
自分の中で決まっている物事が、
ずれてしまうのが嫌だという気持ちがあるのです。
きれい好きの人は掃除を何度もするかもしれませんが、
一度掃除をすれば本は好きに読みますし、戻す場所にもそんなにこだわりません。
机の上のリモコンを使って、机の反対側の隅に動かしても何ら気にならないのです。
これが、きれい好きと潔癖症の大まかな違いです。
潔癖症は度を越すと精神障害となってしまう場合がある
潔癖症はなんだか悪い障害のように思えますが、
特別問題がある状態ではありません。
しかし、潔癖症が度を越した場合に、精神障害となってしまう場合があるのです。
それが「強迫性障害」のひとつである”不潔恐怖”です。
強迫性障害とは、本当はそんなことはないのに、
自分の中で「○○は××だ!」と思い込んでしまう症状のこと。
あらゆる生活の場面で現れますが、
特に不潔なものに対する不安感を”不潔恐怖”と言います。
不潔恐怖は例えば、自分自身や人が使ったタオルやハンカチ、
公共施設などにあるトイレやお風呂、自分に害をなす特定の人物や、
いじめっ子などに感じます。
実際にその人や物が汚いかどうかは関係なく、
自分の中で汚いものだと判断して変更できなくなっているんです。
そうなると、ハンカチを何枚も持ち歩いたり、一回で捨ててしまうこともあります。
公衆トイレや大浴場には入れませんし、
ドアノブや階段の手すりも怖くて触れなくなることがあるんです。
潔癖症が必ずしも不潔恐怖につながるわけではないのですが、
少なからず影響はあります。
その人自身では気づかないものなので、
家族や周りに潔癖症らしき人がいる場合や、度を越しているなあと感じる場合には、
適切な治療を受けさせてあげることも大切です。
さて話がずれましたが、
きれい好きと潔癖症は悪いことではありません。
病気でも何でもありません。
ひとくくりにして悪いことの様に言わないように、
正しい知識を持ってください。