文章を書くとき、同じ読みの漢字でどちらを使えばいいのか?
そんな悩みが生じることはありませんか?
たとえば、「生かす」と「活かす」
どちらも「いかす」と読みますね。
正しい使い分け方がわからなくなることがありませんか?
そこで、「生かす」と「活かす」の違いと使い分け方をわかりやすく解説したいと思います。
目次
「生かす」の意味は?
「生かす」を辞書で調べると・・・
「いったん息絶えたものを生き返らせる。蘇生 (そせい) させる」
「死なないようにする。命を長らえさせる」
「活かす」の意味は?
「活かす」を辞書で調べると・・・
「有効に使う。活用する」
「一度消した文や字句などを復活させる」
「生かす」と「活かす」の違いは?
では、「生かす」と「活かす」の違いをみてみましょう。
「生かす」→生死にかかわること。
「活かす」→経験や物にかかわること。
ということになります。
では、具体的に正しい使い分け方をみていきましょう。
「生かす」の正しい使い方
「生かす」は以下のように使います。
「釣った魚を生け簀(いけす)に入れて生かす」
「生かすも殺すもあなた次第」
「活かす」の正しい使い方
「活かす」は以下のように使います。
「長年の経験を活かす」
「元の文章を活かす」
「生かす」と「活かす」の使い分けに明確な規定はない
「生かす」と「活かす」の使い分けをご紹介しましたが、実は使い分けに明確な規定はありません。
そもそも「活かす」は常用漢字ではないのです。
このため公的な文章であれば「生かす」を使うのが正しいとされます。
したがって「経験を生かす」という使い方は間違いではないのです。
とはいえ、経験という言葉は、「活かす」を使った方がよりニュアンスが伝わりますね。
就活のエントリーシートなどでは、「○○という経験をいかして」などと書く場合があります。
この場合、公的な文章であると考えれば、「生かす」が正しいですが、「活かす」でも問題はないでしょう。
結論を言うと・・・
・「生かす」は、常用漢字であり、オールマイティに使うことができる
・「活かす」は、常用漢字ではなく、よりニュアンスを伝える時に使う
ということになります。
まとめ
ということで、「生かす」と「活かす」の使い分けですが、それほど悩む必要はないようです。
基本的には「生かす」で通せば、間違いではありません。
「経験を生かす」でも「経験を活かす」でもいいわけです。
ただし、「動物」などの生死については「生かす」で、「活かす」は間違いです。
しかし、ショーの演出で「動物を活かす」というのは、間違ってはいません。
いずれにしろ、正しい意味を知っておけば、使い方を間違えることはありません。
この機会にぜひ覚えておいて下さい。