おばけが“こわい”、暗いのが“こわく”てトイレにいけない…など、
「こわい」という言葉はあらゆるところで登場します。
この時、一般的には漢字で「怖い」と書きますが、時には「恐い」と書くこともありますよね。
特に、パソコンやスマートフォンなどで漢字変換をするときには、
「怖い」なのか「恐い」なのか、どちらを使えばいいのか迷ってしまいます。
では、改めてこの2通りの漢字の違いや使い方をチェックしていきましょう。
「怖い」と「恐い」2つの意味の違いは?
「怖い」と「恐い」の2つの漢字を調べてみると、意外な事実が解りました。
なんと、どちらも意味の違いがなかったんです。
・その物事に近づくと、危害を加えられそうで不安になる様子
・悪い結果が出るのではと不安になり、避けたくなる様子
・不思議な能力、不気味な感じがすること
漢字の違いはあるのに、言葉の意味の違いはない…ということは、
どんなふうに使い分けていけばいいのでしょうか。
「怖い」と「恐い」の使い分け方
ここで注目したいのが、「怖い」という方は“常用漢字”として
日常的に使われるのだということ。
常用漢字は新聞や教科書、テレビのニュースでも使われるため、
より一般的である漢字のことです。
つまり、“こわい”ということを表す漢字としては「怖い」の方を使う方が
より一般的であるということになります。
「恐い」はいつ使う?
「恐い」という漢字の方は、常用漢字ではないので日常的にはあまり使われませんが、
“恐ろしい(おそろしい)”という利用方法があります。
“恐ろしい”は意味合い的には“こわい”と似ていますが、
よりその怖さのレベルが高い時に使います。
また、怖さを客観的に表すときにも、こちらの「恐い」を使うことがあります。
・怖いは主観的→怖そうな犬、占いの結果が怖い、怖い事故に遭った…など
・恐いは客観的→過去のあのニュースは恐い、災害の話を聞くと恐くなった…など
このように「恐い」は、自分が実際に経験していない想像などに
こわさを感じる時に使えます。
まとめ
「怖い」と「恐い」の違いは、まず常用漢字であるかどうかです。
「怖い」の方がより一般的に使う漢字なので、文章に書くときや、
メールで使う時にはこちらを使っていきましょう。
対して「恐い」は、常用漢字ではなく、よりこわさのレベルが高い時に使うと良いでしょう。
特に、自分には経験のないほどのこわさや、想像で文章を書いたり、
人の気持ちを代弁するときに使えます。
これから、本を読むときなどにも、どちらの漢字が使われているのかを意識してみると、
意味の違いも分かっていくかもしれませんね。