皆さんは、菜種梅雨(ナタネツユ)ということばを耳にした事はありますか?この菜種梅雨とは、いったいどういった意味なのか、ご存知でしょうか。
菜種ということば自体は、菜の花の咲く時期などにウェザーニュースなどで耳にすることもあると思います。
梅雨といえば6月ぐらいを想像しますが、実は春にも梅雨というものがあります。
春にある梅雨といわれている、この「菜種梅雨」について今回はわかりやすく解説したいと思います。
「菜種梅雨」は春の梅雨
まずは、春暖の候にまつわる言葉として、この菜種梅雨というものは使われることが多いです。
この菜種梅雨は、春になる変わり目に降ったりする、梅雨のような長雨のことです。
この春の雨が降る頃というのは、大体この時季の旧暦でいうと、二月末から四月にかけてになります。
この時期に、連日降りつづいたりする寒々とした小雨の長雨、こちらを「春霧」ともいいますが、別名「菜種梅雨」ともいうようです。
時期的に、菜の花の咲いている時期なんかに降り続く雨になりますので、「菜種梅雨」と呼ばれているようなんですね。この菜種梅雨は、冬から春になるときに現れ、さらに強い年、弱い年、など結構な差があるといわれています。
なので、もう冬の服などはいらないだろう、と思ったときに出没しますので、要注意なんです。
しばらくは名残雪などももたらしたりもあるようです。
菜の花の甘い香りなんかが漂ってきそうな名前でとても美しい響きだと思います。
春から夏にかけては、植物にとっても成長を促してくれるという大切な雨が降ることなどから、この時期の雨などに植物の名前が付いているものというのは多いです。
「菜種梅雨」の季節が終わり、その後になると本格的な「梅雨」がやってきます。
この菜種梅雨の使い方としては、やはり菜の花が咲く頃に出すお手紙なんかに、季節を感じさせることばとして取り入れたりすることをおすすめしたいと思います。
たとえば、「春らしい日が続き、花も咲き始めたと思っていたころですが、菜種梅雨を迎え、肌寒さを感じる日々が続いていますね。どうぞお身体をご自愛くださいませ。」といった使い方なんかが良いでしょう。
しかし、このお手紙に取り入れるのは良いですが、主にこの菜種梅雨は、関東地方が影響を受けやすいといわれており、地域によってはあまり菜種梅雨の影響がない、といったところもあるようです。
たとえば、北海道なんかは梅雨がないとも言いますし、こうした菜種梅雨とは少し季節がずれてしまったりもします。
ですので、お手紙に取り入れるときなんかは、使い方を間違えないように気を付けることが必要です。
相手の地域などを考えずに取り入れてしまうと、季節感がズレてしまったりもしますので注意しましょうね。
いかがでしたか?
菜種梅雨の意味とはこういった意味をもちます。
そして春の菜の花が咲くころには、季語として、お手紙に使うことも可能となりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。